代表定例記者会見（2024年2月29日）

【冒頭発言概要】

　皆さん、おはようございます。政倫審一色でございまして、その話からさせていただきたいと思います。昨日、突如、岸田総理が政倫審に出るとおっしゃったことに私は違和感がありました。その違和感の幾つかはですね。予算委員会でずっと御答弁をされてきて、政治とカネの問題についても御答弁をされてきて、では何かリーダーシップをとられたか、目新しい答弁があったかというと、そういったものはなかったわけです。

　しかも去年、この裏金問題に端を発する政治とカネの問題が自民党特に安倍は二階派で出たときにどういう対応をとられていたかというと、各派閥で説明責任を果たしてもらいたいとこういったことを繰り返しておっしゃっていた総理がこの後に及んで、予算委員会でも何ら目新しい話がない中で政倫審に出るということは唐突であり、違和感を持たれても仕方がないのではないかと思います。

　その背景には結局、公開だ、非公開だと言って、私からすると悪あがきをされている方々が、特に安部派の事務総長経験者におられて、その党内ガバナンスができていないことで、自分が公開で出るという決断をすることによって、局面打開を図られたということで、結局は党内のガバナンスが総裁としてできていない、私は証左ではないかとこう思っております。

　結果として全員が公開で出られることになったことについてはよかったと思いますけれども、要はその中身でございまして、その中身をしっかりと我々は聞かせていただき、そして分析をし、十分なのか十分でないのか国民目線で、それをしっかりと判断をし、そして足りないということであれば参考人の招致、あるいは場合によっては証人喚問と言ったところで、しっかりと国民目線での責任と説明責任を果たしていただくということが大事なことではないかとこう考えております。

　私は岸田総理に望むことは、従来から申し上げていることでありますけれども、この政治とカネの問題というのは、私は3つの段階を踏まなければいけないと思っておりました。

まず、一つは全容解明であります。だからこそ、自民党の国会議員全員が、裏金があったがなかったかということについて明らかにすべきであると、そしてそのリーダーシップを岸田総理は発揮されるべきだということを申し上げてまいりましたが、まだまだグズグズの状況であり、聞き取り調査をしたといっても、質問項目は2問、そして第三者機関のチェックがないとこういうことでございまして、こういった者ものについては責任が出されたとは言えない。

　第2フェーズは、これは自民党内のけじめであります。つまりは全容を解明し、実態調査をした上で、どのような処分を行うのかということを、私は岸田総理が自民党総裁としてしっかりやられなければならないと思います。

　検察が4,000万円以上の裏金の方々は立件をしたとだったら4,000万円を上回らなかったらいいのかと、3,000万円代2,000万円以内の方々もおられるわけでありますし、あるいは1,000万円を超える方もおります。別に1,000万円で私が線引きをするつもりはありませんけれども、何らかのやはり自民党としての基準をつくって、公認の取り消し、あるいは除名、こういった厳しい処分というものを次の段階でやらなければいけないと私はそう考えております。それを、リーダーシップを持ってやられるのかどうなのかというものをしっかりと見極めたいと思っております。

　そして、最後に再発防止策であります。つまりはこの3つの段階を踏まなければいけないし、残念ながら数カ月たってもまだ第1段階でとどまっているというのが、自民党の政治とカネの問題であり、今日行われる政倫審でしっかりそのことが説明責任として納得できるものなのかどうかというものを慎重に見極めたい、このように考えております。今のところ、政倫審が目下の関心事でございますので、今日はこのぐらいにさせていただきます。ありがとうございます。

※会見の模様は以下よりご視聴できます。

前原代表定例会見(2024年2月29日)