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前原代表定例記者会見(2024年5月23日)

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【冒頭発言概要】
 政治改革特別委員会の審議が始まりまして、3つ維新の案が出されました。我々、教育無償化を実現する会も党としての考え方をまとめ、皆様方にもご説明をさせていただいておりましたけれども、今回初めて統一会派を組みまして、共同提出には至りませんでした。その理由をご説明させていただきたいと思います。
 まず一つは、企業団体献金の禁止等というところでございますけれども、我々は企業団体献金の禁止というものについては同意をし、我々も本年からは企業団体献金を受け入れていないということでございます。ただし、パーティーについては、企業団体に購入していただくということについて、私は一定の金額を上限としては正当な政治活動をして認められるのではないかと思っております。予算委員会の分科会で申し上げたように、例えば日本医師会が政治団体、政治連盟を通じて特定の組織内議員に対して2億3,000万円以上もの献金が入っているということは、そしてまたその当該議員が診療報酬の引き上げについて、何度も国会で質疑をしているということは、これはまさになれ合い、そして利益誘導のそしりを免れないと思っております。ただし、私も30年余り地方議員、国会議員を経験させていただいておりますけれども、一定金額以下の企業団体献金をいただき、そしてそれで利益誘導を求められたということは一切ございません。そういう意味においては、政治資金を集める目的での政治資金パーティーについては、企業団体献金は一定の金額で認めるべきだと言うのが、我々の強い思いでございまして、そこまで制限して本当に政治活動ができるのかという危惧さえ持つということであります。
 我々としては、お金持ち、あるいは特定の地位にある人しか政治家になれないという社会は望ましくないと思っておりまして、誰もが挑戦できるという意味においては、やはりこういった問題というのは自民党が起こした問題であり、厳しく、そういった点においては糾弾されるべきであり、また再発防止のための法改正が行われるべきだと思いますけれども、これをもって、何かその厳しさ競争というものが行われて、結局将来に禍根を残すということは、私は望ましくないと思っておりますので、ここについては強いこだわりを持って、我々としては賛同しかねるということを申し上げたところであります。
それから、政治資金の政治資金パーティーの透明化、公正性の確保等でございますけれども、この政治資金規正法第12条第1項第1号に規定されている政治資金パーティーの対価支払い時にかかわる公開基準について、1パーティーあたり20万超から1パーティーあたり5万超に引き下げると、これは斎藤政調会長が音喜多政調会長と議論してきたときにも入っていなかったテーマでございまして、公明党さんが5万超ということで、提出直前に5万超に引き下げられたということでありまして、これについても我々は関知していないところでありますので、一定程度のそれは透明性を上げるということが必要でありますけれども、献金をされる側の立場というものを一定配慮ということから、我々としては10万円程度というのが上限基準としては今の20万から10万に引き下げることについては我々の考え方に即しますけれども、5万円というのは唐突に出てきたことであり、これについても我々としては賛同しかねるということであります。
 後の問題については、維新の会の皆様方とは話をしてきて、特に政策活動費については、私はこの政治資金法を改正するに当たって、旧文書交通費とあわせて、しっかりと見直しがなされなければいけないし、これが改善されないままの政治改革特別委員会となれば、野党も含めて国民の皆様方から何をしているのだということになるのではないかとこう思っておりまして、そういう意味におきましてはこの政策活動費の透明性を上げるということについては、しっかりと維新の皆様方とも歩調を合わせて、斎藤アレックス政調会長が政治改革特別委員会のメンバーに入っておりますので、質疑を通じてこういったところについては詰めていきたいというふうに考えています。
 なお、共同提出はしておりませんけれども、国会で何らかの修正というものが複数政党間で合意をされるときには、新たにまた教育無償化を実現する会としては判断をしたいと思っております。
それからもう1点でありますけれども、皇位継承についての議論が衆議院・参議院の両議長のもとで行われておりまして、今日も開かれるということでございます。週一回やられるということでございまして、しっかりこういったところはしっかり議論した上で、多くの政党が合意できるような形でまとまることが望ましいと思っておりますし、これは会派ではなくて政党として参加をさせていただくということでございますので、我々としても党の考え方に基づいてしっかりこの議論について臨んでいきたいというふうに思っております。我々は今まで万世一系という観点での男系男子というものがこの天皇制においては引き継がれてきたということを大前提としながら、今の皇室継承順位というものは第3位まで決まっているわけでありますが、それを前提としつつ、しかし皇族数の人数が減っていることに鑑みて、有識者会議から出されている点については、前向きに議論をしてきているところでございます。
まず、1点目の女性皇族が御結婚されたときの皇室に残られるということについては、これは必要であろうというふうに思っております。ただ、各党において配偶者、そして御生まれになられた子供さんを皇族とするかどうかということについては意見が分かれております。我々は家族の一体性という中で皇族に入られるべきだと。しかし、皇位継承権は持たない。こういった考え方を前回の会議で党としての考えを述べたところでございまして、これについては引き続き党としての考え方を述べていきたいと思っております。
2つ目の旧宮家についてでございますけれども、これについても、現皇族の方々の御意向の中で養子縁組というものが行われるということがあれば、それはそれとして考慮されるべき大事な事柄ではないかと思っておりますが、もう少しこの議論については今後詰めていくか必要性があるのかなとこのように思っております。
 第3点目については、今急いでこれの結論を得る必要はないというふうに私は思っておりまして、第1点、第2点を中心として議論を進めていきたい、このように思っております。
 大前提は日本国憲法の国民主権、そして天皇は国民統合の象徴という観点というものが一番大事だと思っております。それと、国民に愛される皇室へ親しみを持たれる皇室でなければいけないという観点からも、今の時代というものにどのように照らし合わせるかということを先ほど申し上げた原則というものを前提としながらも、今後の議論としては広がりが持てるような余地は残して議論されるべきではないかとこう思っておりますので、こういった議論に臨ませていただきたいとこのように考えております。


※会見の模様は以下よりご視聴できます。

前原代表定例会見(2024年5月23日)