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前原代表定例記者会見(2024年8月22日)

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【冒頭発言概要】
 久しぶりの記者会見に皆さんお集まりいただきましてありがとうございます。前回の記者会見からは永田町の雰囲気は一変をいたしまして、岸田総理が次期総裁選挙に出馬されないと8月14日に記者会見をされまして、それから状況は一変したと思っています。
 政権交代も視野に入れた野党陣営でありましたけれども、戦略の練り直しが求められる状況に至ったと思っていますし、事の推移によっては、野党が逆風の選挙になる可能性が私は高いと思っております。私の見立ては今11人の方々の名前が挙がっておりますけれども、出られる方は半分程度になるのではないかと思いますし、そして最終的には小泉進次郎さんが新総裁になられてすぐに解散という状況が、恐らく自民党の多くの議員には望ましいことだということで、最終的には雪崩を打つのではないかというのが私の見立てであります。
 正式に発表された方にしかコメントができませんので、小林鷹之さんについて、記者会見を見てのコメントをさせていただきたいと思います。若くて優秀な方だということはよくわかりましたけれども、自民党を変える気迫というものが私は感じられませんでした。若いのですから、そして4回生ということで刷新感を本当にみずからが体現するのであれば、政治とカネの問題については、やはり正面から切り込んでほしいという思いがいたします。政治とカネの問題については繰り返しこの記者会見でも申し上げてまいりましたけれども、まずは全体の把握なんですね。自民党議員の政治とカネの問題をしっかりともう一度把握します。そしてそれについて今までの処分では足らない部分についてはしっかりと処分をします。そういう意味において岸田さんは辞めるのは遅かったと思います。あるいは総裁選挙に出ないという意思表明が遅かったと思います。自分だけ、総裁でありながら、いろいろと出馬されることを模索してきたけれども、結局それが難しいということになって、政治とカネの問題で責任をとるということが後からついてきているだけであって、もともと政治とカネの問題で身を処するというのであれば、早くに総裁選には出ませんということを言われるべきであったし、そういう意味では私は岸田総理がおっしゃった、出馬されない理由の政治とカネの問題の責任というのは、これはとってつけた、後からつけたものであって、模索をしたけれども、活路を見出せなかったので、それを理由にされているだけだと思います。そういう意味では、小林鷹之さんもこれについては極めて歯切れが悪い。やはりしっかりとトップ、ナンバーツー、そして多額の裏金をためている方々については公認しませんとぐらいのことをおっしゃることが本当に自民党を変える、私は期待が集まるのではないかと思いますし、派閥の解消にも言及されないし、そういう意味では優秀な方なのだろうけれども、本当に根本から自民党を変えられる人かというと、私は小林鷹之さんの記者会見を見るだけではその任に足らずという気がいたします。
 そして、私は自民党で一番大きな問題というのは世襲だと思っています。世襲というのは選挙区もそして地盤も、そしてカバン。つまりカバンというのは集金能力ということです。我々何もないところから出発している議員にとっては、票とお金というものは極めて大きな武器であります。イギリスのチャーチル元首相は、お父さんも国会議員でしたけれども、違う選挙区から出るという形で国会議員になられました。私は自民党が本当に変わるのであれば、あるいは変わる必要があるとすると、やっぱり世襲に対ししっかり切り込むということが大事なことではないかと思います。でも世襲の議員が多いから、そんなことを言ったら推薦人も集まらない、そして自分が総裁になれない、それが自民党の限界じゃないですか。僕はそういうことを言える人じゃないと本当に自民党は変えられない、そう思っているので、そういう意味では小林鷹之さんの記者会見を見ただけですけれども、この人で本当に自民党が変わるとは思えないし、あと進次郎さんも3世か4世ですよね。やはり私はそういう意味においては世襲がだめということじゃなくて、世襲をするのだったら選挙区を変えてでも出るぐらいの私は迫力が必要だと。私は違うところが出ます、親父やあるいはおじいちゃんと違うところから出ますと、それぐらい日本の将来に危機感を持ってやりたいんだ、これぐらいの迫力を持った人が本当に自民党を支えられるし、そういう人たちだったら本当に一緒にやりたいなというぐらい思うような状況であります。
 立憲の代表選挙もこれからということで、枝野さんが代表選に出馬をされるということになりました。枝野さんとは、日本新党、さきがけ、そして民主党と唯一、同じ道を歩んできた仲間でありますので、御健闘を祈りたいというふうに思いますけれども、ただ一つだけ申し上げておきたいのは、やはり立憲民主党をつくられた。それはいろいろな経緯があって、それについて私はコメントする立場にありませんけれども、その後の参議院選挙の中で国民民主党を叩き潰して、そして準決勝から決勝に行くという考え方の中で、例えば榛葉幹事長のところに徳川さんを立てられたということで、決定的に立憲民主党と国民民主党に亀裂が入った。もうまざまざと私は皮膚感覚で覚えています。あのときは京都で立憲の方を我々は応援するということを行いましたし、当然ながら定数2のところはお互いがすみ分けができるのだろうという期待感を持って斎藤さんを降ろして、そして立憲の方を応援するということを決めたわけでありますが、にもかかわらず、静岡で榛葉さんに対抗馬を立てるということをされたことが今、私は国民を離れましたけれども、立憲と国民が結局はうまくいかなかった原因になっているわけでありまして、ぜひそういったところも踏まえて野党をまとめていく。そして、選挙区ごとあるいは個別にとおっしゃっているのであれば、そういった思いが入るという人間もいるということは、ぜひ枝野さんも御理解をいただいて、そして今度の自民党の総裁候補は強力な方が出てくると思いますし、野党も相当連携をして、野党も本気で連携して政権交代をそれでも目指すんだなということが見えるような立憲代表選挙にしていただきたいなとこう思っているところでございます。


※会見の模様は以下よりご視聴できます。

前原代表定例会見(2024年8月22日)